『たからもの』のためのささやかで個人的なPR

素敵な歌があります。素敵な歌い手がいます。

脚色されたイメージ・予定調和の感動。繊細なハーモニーは枯れてしまいそうなノイズ砂漠の中、街中のふとした場面、店のBGMなどで最近よく聞かれる歌です。それはある意味異質なほどにシンプルな、全てのゴテゴテした飾り付けを排した歌。意識しなければ見過ごしてしまうような。

だけど、多くの人に気付いて欲しい。
ただ「歌」と向き合い、悩み、歌い、そして届ける。そんなシンプルなことに命を賭ける人がいます。名前も顔もいらない。ただ真摯でやさしい歌声があります。

小さい頃の学校の音楽の時間。「心を込めて歌いなさい」と言われた経験が誰もにあることでしょう。だけどそれは、とても難しいことです。それは決して「心を込めている様子を見せる」ことではなく、それは例えばこういうことなのだ、と思わせてくれるような歌声があるのです。

この「たからもの」を見つけて欲しい。
CDは、今日から店頭で見つかるはずです。だけどその後に、曲を聴いた後に、何かを見つけて欲しい。僕も見つけたいと思い、見つかると信じて、自分の心を見つめながら繰り返し聴いています。

たからもの

（こちらで試聴が可能です）

――久し振りに唄を耳にすると、僕の体がどれほど心の底でそれを求めていたかということをひしひしと感じることができた。僕はあまりにも長いあいだ唄を失っていたので、それに対する飢えさえも感じ取ることが出来なくなってしまっていたのだ。音楽は長い冬が凍りつかせてしまった僕の筋肉と心をほぐし、僕の目にあたたかいなつかしい光を与えてくれた。

村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』

（通常更新は、予定通り３月から再開します）

※別館をアンテナ等登録してくださっている方へ（ここをご覧になるか不明ですが）
突然広告の更新を拾ってしまうようになってしまって、普通にアンテナ登録している状態だと、僕が更新してないにも関わらず上がりまくっていました。なんかアクセス増えて申し訳なかったし、どうせ有料に切り替える予定でしたので、広告外しました＾＾；
恐らく大丈夫かと思います。また３月にお目にかかります（笑）