写真集『Fu』感想(8)

・P16〜17
P16の、目を閉じて底へ向かって泳いでいく(スイミング・スクールで言う「潜水」でしょうか)なっち。どこかで見たことがあるような気持ちを感じていたのですが、それはライヴで『…ひとりぼっち…』を歌うときのなっちに似ているのでした(id:natsumi-crazy:20050604あたりに書きましたが)。目さえ閉じて、あらゆる余計な感覚を排除することで、何かしらの感覚を研ぎ澄ませるなっち。水底に向かって降りていく姿が、自分の心の奥底に降りていくことを象徴しているかのようです。ただ正反対なのは、コンサートで極限まで高めた集中力をギリギリのところで保っているなっちに対して、写真集のなっちはとてもリラックスしているということ。もっとも、最近のなっちはコンサートでのプレッシャーを、水中で心地よく感じる水圧のように、自然に受け入れることが出来ているようにも感じます。願わくば、彼女の更なる進化のために、より緊張感のあるステージを。


顔の映っていない次のページの写真はどうも、水面に向かって、光に向かって浮上していくなっちのようです。水圧を自然に受け入れて、それからゆっくりと解き放たれていくなっち。長らく水泳などしていない僕ですが、「潜水」の状態から上昇していく時の不思議な感覚を思い出しました。