拝啓、安倍なつみ

こんばんは、青山通りです。生きてます。


実は結構前になるのですが、「白蛇伝」の観劇はちゃんとして来ました。いい作品でした。なっちに対してもまた、今までに無い新鮮な感情を感じることができました。だけど相変わらず、彼女は素敵な表現者でした。ほぼ「その観劇のためだけに」東京に帰り、大慌てでこちらへ帰ってきたのですが、さすがにそれだけの価値はありました。なっちや出演者・スタッフの皆さんに、ありがとうと言いたいですね。
詳しい感想は、もしかするとDVDを観てからになるのかもしれません。あれ、発売されるハズですよね。


ところで、このサイトについて。本当に月イチぐらいの更新になってしまっています。もはや完全に冬。昨年の今時分は確か更新停止していたりして、その後春になって再開したのはいいのだけれど、なかなかエンジンをトップ・ギアに入れられなくなっています。もちろんそれは「ここの更新においては」ということですけれども。


いやあ、しかし、なっちの歌を聴く回数が減りました。


こう書くと「冷めてきた」みたいなのかなあ。そんなことがあるはずも無いことは僕が一番よく知っているのですけどね。「聴く回数」が変わったというか、「なっちの歌へのスタンス」が変わったのかもしれません。


日々の色々なことに必死になって疲れ果てて、時折ワンルームの自室のベッドに腰掛けてため息をついて、コーヒーでも飲んで、そしてなっちの曲を「どれか1曲だけ、目を閉じてめちゃくちゃに集中して」聴く、ということをしたりします。なんだか、なっちの声はとても優しい。


それ以外の時に聴くのって、もっぱらなっち以外、というかハロプロ以外。要するに僕の大好きなロックばかりです。素敵な曲がたくさんあります。


僕がそのようにして聴く中で「真心ブラザーズ」っていう日本のロックバンド……というか二人組がいて(サンボマスターと近く一緒にライブするんです。行きたいなあ)、彼らに『拝啓、ジョン・レノン』という曲があります。「拝啓、ジョン・レノン あなたがこの世から去りずいぶん経ちますが まだまだ世界は暴力にあふれ 平和ではありません」と始まる歌。僕は様々な名曲の中でもそれが一番好きなのですが、その歌詞をちょっと。

ジョン・レノン あのダサいおじさん ジョン・レノン バカな平和主義者
ジョン・レノン 現実見てない人 ジョン・レノン あの夢想家だ


『拝啓、ジョン・レノン』(真心ブラザーズ、詞:倉持陽一
(以下同)


みたいな歌詞があるから、「けしからん、ジョン・レノンを侮辱している!」と放送禁止にしたラジオ局もあったのかな? そんな話を聞いたことがありますが、バカな話です。この曲は、一欠けらもジョンを侮辱していないのだから。

ジョン・レノン 今聴く気がしないとか言ってた三・四年前
ビートルズを聴かないことで何か新しいものを探そうとした
そして今ナツメロのように聴くあなたの声はとても優しい
スピーカーの中居るようなあなたの声はとても優しい


ふんふん、なるほど、と思います。この詞を書いたYO-KING倉持陽一。あ、YUKIさんのダンナさんですね)とは随分世代も違います。僕がジョンを知ったときどころか、僕が生まれたとき、すでにジョンはこの世にいませんでした。だけど、世代は違えど、ものすごく通じる部分があります。あなたの声はとても優しい。

拝啓、ジョン・レノン
僕もあなたも大して変わりはしない
そんな気持ちであなたを見ていたい どんな人でも僕と大差はないのさ
拝啓、ジョン・レノン そんな気持ちで世界を見ていたい
雨も雲も太陽も時間も目一杯感じながら僕は進む


うん。
うん、うん。


なっちを語るときにジョン・レノンを引き合いに出すなんて大胆なマネをして理解してくれそうな人を僕はほんの少ししか知らないのですが(笑)、まあ、そういうことをふと感じましたっていう。そういえば、もうすぐジョンの命日ですね。26年が経つのか。彼が凶弾に倒れた時、なっちも僕もこの世にいなかった。


とにかく、タイトルが「拝啓、安倍なつみ『様』」じゃないのは、そういうことなんですね。どういうことだよって、なんか、えーと、そういうことです(笑)。


いつまでもなっちの歌声に守られていてはいけないのだろうと、思ったり。


僕もあなたも大して変わりはしない、そんな気持ちであなたを見ていたい。